ヤンキーとファンシー

近所のショッピングセンターの前でヤンキー仕様のママチャリを見かけました。いわゆるカマキリハンドルにカスタマイズしてあったのです。
カマキリ自転車が三台並んでいたのを見て、日本はヤンキーとファンシーで7割方できているという事実を改めて実感しました。赤い後方反射板にはキティーちゃんのシールが貼ってあって、ヤンキーとファンシーの両方を兼ね備えた、見事に日本社会を象徴する自転車でした。
実は、私が妻を好きになった理由の一つに、妻からほのかにヤンキーとファンシーの香りが漂っていたからというのがあります。好きな車として真っ先にシーマをあげるなど、妻はなかなかのヤンキー趣味です。デコ電を喜ぶあたりはファンシー趣味ですし。
東大生に圧倒的に足りない成分が、ヤンキーとファンシーだと私は自覚していて、そのあたりの成分を適度に取り入れておいた方がいいと思っていたのでした。日本のマジョリティーを支配している価値観なわけですから。
東大と並んで、パソコンの世界もヤンキーとファンシーの存在感が極端に薄い特殊な環境であることを、きちんと認識しておいた方がいいです。パソコンの世界に馴染み過ぎると、ヤンキーとファンシーの力をついつい過小評価してしまいます。現実世界においては、ヤンキーとファンシーの方が圧倒的なマジョリティーです。
(ちなみに、ヤンキーな人やファンシーな人にとっては、インターネット=携帯電話です。)
子どもにも、ヤンキーとファンシーの成分を適度に混ぜておくことが、子どもがこれから楽しく生きていくために、とても重要だと思います。
少なくとも、変にお高くとまって、子どもをヤンキーやファンシーの要素から隔離するようなことは止めておいた方がいいです。
これからの30年は「地域社会の復権」がキーワードになると私は予測しています。そして、特に地域社会において、ヤンキーとファンシーは非常に重要な要素なのです。ヤンキーとファンシーは、終わり無き日常が延々と繰り返される地域社会の日々で退屈しないために作り上げられた、考え抜かれた価値体系なのです。
そこを全否定してしまうと、これからの時代は生きるのが非常にしんどいと思いますよ。
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日本はヤンキーとファンシーで7割方できているという事実を改めて実感……確かに……!
虹色教室をする前は、今、教室になってる場所で、ファンシーショップをやってたので、ファンシーにはけっこうくわしいんですよ。ヤンキーは関西の場合、1割増しかも……です。
投稿: 奈緒美 | 2010年8月10日 (火) 13時15分
>>奈緒美さん
「日本の大部分はヤンキーとファンシーで出来ている」という内容の言葉は、
ナンシー関がよく語っていました。
日本文化の本質をずばりとついた名言だと思います。
7割ではなく、9割というバージョンもありますので、
奈緒美さんがおっしゃる通り、
関西はヤンキー文化1割り増しかもしれませんね(笑)
アニマル柄などヤンキー文化の派生バージョンも色々ありますし。
ファンシー文化というか、カワイイ文化については、
ヤンキー文化よりも更にレベルが高くて、
「ファンシーの泥臭さを洗練した形で見せる」
という上位版を、中学高校あたりで習得するんですよね。
東大女子をはじめとする、
中学高校時代にその手の文化に触れなかった女性は、
小学校までの泥臭いファンシーの手法しか知らなくて、
時々残念なことになっているのが気の毒です。
最近流行のうさ耳ヘアバンドとか、
あんな泥臭いものを洗練された形で付けるとか、
ハードル高すぎでしょう(;^ω^)
投稿: 東大パパ | 2010年8月10日 (火) 19時42分
こんにちは、はじめまして。
最近ちょくちょく読ませていただいております。
参考になることが多く、楽しみにしています。
ヤンキーとファンシー率の高さはうっすら思っていた事なのですが、何より奥さまにその要素があったので結婚したというところが素敵です。
シーマは間違いないです(笑)
ちょっと古いですが、浜崎あゆみさんや神田うのさんやキティちゃんあたり、マーケティングは絶妙だなと思う事があります。
なぜゆえ、日本はヤンキーとファンシーなんでしょうか?不思議です。
投稿: はるうらら | 2010年8月11日 (水) 22時23分
>>はるうららさん
コメントありがとうございます。
結婚を決意するにあたって様々な要因があるのはもちろんですが、妻のヤンキー&ファンシー成分が適度に高いことを大きなプラスと考えたことは間違いないです。
学校の成績を重視するという価値観が、自分にとって居心地が良いものですから、どうしても私を絡め取ってしまいます。それが人間の業です。
対して、学校の成績と正反対にある価値観が、ヤンキー&ファンシーな価値観なのかもしれません。
家庭内には幅広い価値観があるべきだと私は考えていて、妻には私が持ち得ない価値観の要素を持っていて欲しかったのです。
子どもは、そんな両親の価値観の幅の中で伸び伸びと育つわけです。
親にとっては、夫婦の価値観がどこまでも似通っている方が、何かと楽なのかも知れませんけどね。
それ故なのか、両親どころか祖父母まで揃って医師なんて家庭もありますが、自分達の価値観が非常に偏った異常な状態であることを相当意識しておかないと、その価値観を共有できない子どもが生まれてきた場合に、お互いにとって不幸なことになってしまいます。
日本がヤンキーとファンシーな国なのは、対抗勢力であるところの「お勉強が出来る層」が、大したリーダーシップを発揮できていないからだと思います。
真のエリートなる集団が日本には存在しないとよく言われますが、もし存在していたら、ヤンキーやファンシーみたいな中途半端な文化ではなくて、もっと尖ってアンダーグラウンドな文化が対抗勢力になっていたことと思います。
でも、「お勉強が出来る層」がゆるい感じな分だけ、その対抗勢力もヤンキーやファンシーのようなゆるい尖り方で充分なわけです。
そして、そのゆるさのおかげで、誰でも気軽に参加できる巨大な階層になっているのだと思います。
そして、それは悪いことではないというのが私の直感です。
逆に考えると、この国で本当にリーダーシップを発揮しようと思ったら、いわゆる真のエリートであることは、じつは何の役にも立たない気もします。
そのあたりに気付いたのが島田紳助なのだと思いますが、彼の原動力がコンプレックスであるがゆえに、どうしても何かと過剰になってしまうんですよね。
「ゆるい国、日本」の帝王になるために、尖ってしまったら、それはもうゲームオーバーなんです。
ゆるーく、「ゆるい国、日本」の帝王を目指さなきゃいけないわけで、禅問答のような難しさがあります。
なんてことをレスしていたら、色々とおもしろくなってきたので、そのうち記事にします。
これからもお気軽にコメントよろしくお願いします。
投稿: 東大パパ | 2010年8月12日 (木) 11時07分
ありがとうございます。
私のなにげない質問に分かりやすく答えていただいて、さすがやなぁ~とじっくり拝見させていただきました。
ポイントは 対抗勢力とゆるさ なのですね。
欧米だとヤンキーファンシーの代わりにパンクやハードロック的な方向性になるような気がします。
もっと暴力的で激しい感じでしょうか。
確かに一昔前の島田紳助さんは、うまいなぁと思っていましたが、今は道を間違えてますね。分かっていても生かしきれない人間の業って・・。
確かにこの辺は面白い要素がある分野ですね。
セレブとかもこの辺に絡んできそうな感じです。
また、ちょくちょく寄らせていただきます。
投稿: はるうらら | 2010年8月12日 (木) 23時14分
>>はるうららさん
はるうららさんのコメントが、色々と考えるきっかけになりました。こういうことがあるから、ブログは止められないです。人間、一人で考え込んでいるだけでは、なかなかブレイクスルーはやってこないですよね。
投稿: 東大パパ | 2010年8月15日 (日) 11時14分