4時の2時間前は6時!?
子どもが日本語を習得する課程を研究している方のお話を、間接的に聞いてきました。
昔の職場の先輩に会う機会があったのですが、その奥様が研究者なのです。去年お子さんを授かって以来、我が子が研究対象でもあるという奥様のことを話してくれました。
と言っても、1歳になったばかりの息子さんは、まだおしゃべりしていません。
「これからは、おしゃべりが発達していく様子を毎日ビデオカメラで撮影して記録しなきゃですね。」
と聞いたところ、
「いや、ボイスレコーダーだよ。資料はパブリックドメインにする予定だし。」
とのこと。たしかに、公共の研究材料として公開することを考えると、音声のみというのが適切な落とし所かもしれません。映像だと、犠牲にするプライバシーがあまりに大きいですもんね。
研究は独身時代からずっと続けているもの。研究に協力してもらえる子どもたちに、定期的に決まった言葉を投げかけて、それでどんな反応が返ってくるかをこつこつと記録していくのだそうです。
特に興味深かったのが、時間と「前」「後」という空間的な言葉との組み合わせの認識についてです。
「4時の2時間前は何時?」
という問いかけに対して、2時と答えられるようになるまで、随分とかかるのだそうです。小学校1年生くらいだと、6時と答えてしまう子が多いとのこと。
「前」という言葉は、空間的には進む方向を意味するわけで、時間と結びついたときだけ戻る方向を意味するのは、なるほど不思議な話です。
そう言えば、英語での時刻表現を習ったときに、
"a quater to 2"
というような表現に凄まじい違和感があったことを覚えています。なんだかしっくりこなかったですよね?
逆に外国人にとっても、4時の2時間前が2時であることは、すんなり理解出来ることではないと思います。
子どもに時間の表現を教えていて、覚えの悪さにいらいらした時は、自分が英語で時間の表現を自由自在に出来るか思い返してみるといいかもしれませんね。気持ちが落ち着くと共に、子どもの理解を妨げている違和感の正体が分かると思います。
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